沖縄の夜
三軒目ぐらいになると、浮遊感が出てきて、
現実と夢のどちらがわにいるのか怪しくなってくる。
なぜか隣に座っている見知らぬ人--
髪の長い細身の女の人。後で思うと女装していた人だったかもしれない。
ずっと夜を漂ってきて荒れた肌。澱のようなものを感じる。
なぜか異様に二人で盛り上がって、
彼女の友人のオトコノコが、明日沖縄音楽を丸山公園で
演奏するからぜひ見に行こうという話になる。
約束したからね。
私は翌日飛行機で北海道に行くことになっているが力強く頷く。
そして一緒にいたはずの男はどこへ行ったのだろう。