まめランドの森

日々のfragment、もうそう、読んだ本やなんやかや

はるのにわ

柴崎友香の「春の庭」に

近所の空き家にすごく執着を持つ人物が出てくる。

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(この人の本、ぜんぜん読んだことなかったが思わずジャケ買い

 

そこまでいかないけど、

通るたびに観察してしまう、気になる家というのはある。

昭和初期の洋館みたいだけど、

今は人の気配がない。

住んでいるところは小さな山のふもと。

山の南斜面は昔のお屋敷が点在している。

かぼちゃ色の洋館とか、あったように思う。(今は多分ない)

自分は山の下のほうに住んでいるので

子どものころから

あっちは別の世界、と思っていた。

大人になってから通ってみたら

「売家」になってたり、

突然更地になって5-6軒家が建ったりして

けっこううろたえるのであった。

 

そういう家は、なんだかオーラみたいなものを発していて、

まわりの家と明らかに違う。

鬱蒼とした植え込み、

昔の施主さんや職人さんのディテールへのこだわりとか

造りの中の遊びみたいなもの・・・

そして家自体が抱えてきた住人の歴史とか。

「春の庭」の登場人物も、結局その家というより、

家が内包する住人たちの時間みたいなものに

引き寄せられている。

家も年月を経ると大きな人格みたいなものを持ってくる。

それがこっちのアンテナに引っかかるんだろうな。

今年も、石井神社にて

毎年、いわゆる桜の季節が終わったら

石井神社に八重桜を見に行く。

別に観光名所でもないので、

ヤマカンで「そろそろか?」って

感じで見物に行く。

 

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遠くからでもピンクの雲。

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ちょっと葉桜。

だけど今年も間に合った。

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お賽銭25円を納めて

静かに立ち去る。

ひとりだけの花見。

 

沖縄の夜

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三軒目ぐらいになると、浮遊感が出てきて、

現実と夢のどちらがわにいるのか怪しくなってくる。

 

なぜか隣に座っている見知らぬ人--

髪の長い細身の女の人。後で思うと女装していた人だったかもしれない。

ずっと夜を漂ってきて荒れた肌。澱のようなものを感じる。

 

なぜか異様に二人で盛り上がって、

彼女の友人のオトコノコが、明日沖縄音楽を丸山公園で

演奏するからぜひ見に行こうという話になる。

 

約束したからね。

私は翌日飛行機で北海道に行くことになっているが力強く頷く。

 

そして一緒にいたはずの男はどこへ行ったのだろう。